英語コーチングサービス STRAILに2か月通った体験談

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英語の学習方法といえば英会話スクール、オンライン英会話、そして英語コーチングサービスを検討する人も少なくないと思います。私自身、コーチングスクールに2か月通った経験があります。

では英語コーチングで成果が出せるかというと、 結論としては「本人次第」
時間を巻き戻せるとして私がもう一度通うかと言われると・・・。一定の満足度や成長は得られたけれど、高額の授業料に見合うほどではなかった、というのがホンネです。

目次

STRAILの前身、THE CONSULTANT ではTOEIC対策が中心だった

英語学習コンサルティングサービス、STRAIL。通っていた当時は「THE CONSULTANT」という名前でした。受講前の英語力としては、通学の数年前にTOEICで920点を取り、その後は年に数回、無対策で受験すると860点とか905点とか、実力の定まらない感じでした。

当時、仕事で英語を使う機会は非常に少なく、割合にすると5%くらいでしょうか。時折、メールや資料の英訳をしたり、外国人エグゼクティブと廊下ですれ違ったときに簡単な会話を交わす程度。自分が主導する英語の会議も数ヶ月に1回でした。

というわけで、英語学習の必要性に迫らせていたわけではないのですが、それでも安くないお金を支払ってコーチングを受けたのは、英語の勉強を継続できない状態で何年も留まっている自分を脱したかったからなのです。

加えて、当時は英語コーチングスクールがまだ一般的に新しいサービスで興味があったこと、書店で偶然手に取った本で興味を持った「第二言語習得論」にもとづいて指導を受けられることと、約20万円という受講料が決め手でこちらに通うことにしました。

他校の体験レッスンにも行きましたが、受講料はどちらも3カ月で50万円程でした。その点、STRAILはコーチングサービスとしては受講料が安価であったのですね。そして講師陣は留学経験やTESOL(英語教授法)を学んだ経歴がある方も多かったことも、受講の決め手になりました。

私は平日の仕事帰りに新宿校に通っていました。オンライン受講の選択肢もありましたが、通学時間をかけてでも、対面で講師と話すことで得られる情報、伝えられることが多いと思ったためです。

新宿南口を出て徒歩1分、信号を一つ渡ってすぐの角にある細長いビルにエレベーターで上がると、そこにはオシャレなカフェのような空間が広がっています。

入ってすぐの受付と、その左手奥に落ち着いたインテリアの自習用オープンスペース。ここでカウンセリングや実力診断テストも受けます。そしてその空間のさらに奥に個室が3つか4つあり、その個室ごとに講師が1名おられます。

私のコーチングはいつも平日の19時からで予約していました。といってもコーチングがその時刻に始まるのではなく、まずスクールに着いたら前の週に出された課題のテスト用紙が配られ、自分で答え合わせまでします。ここまでが30分。そして19:30になったら個室に入ってコーチングを受けます。

日本人の専任の講師とのコーチングは週に一回。ですがそれ以外の日もLINEでやりとりをします。事務的な連絡だけではなく、日々の学習の記録や質問対応、学習アドバイスをもらうこともありました。

割と遅い時間にLINEを送っても誠実・スピーディに返信を下さる担当講師だったので、「先生、時間外勤務になってませんか?」と心配で声をかけたほど。

講師とはLINEで人間関係が築けていたので、コーチングの場では気軽に話しができました。
わずか30分ですが直前に受けたテストの結果を伝えたり、その前の1週間の進捗を報告したり、次の1週間の学習計画をもらいます。

聞こえてきた音声をシャドーイング、リピーティングすることも良くありましたし、一度は2-3分のまとまった英語音声を聴いてその内容を日本語でまとめる、ということもしました。これらは実力診断テストで、英語を教えてもらう、という時間はありません。

教材は、すべて市販品、かつTOEIC対策本がほとんどでした。キクタンなどの単語集と「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」のような誰もが知るTOEIC対策本、それからTOEIC本番模試など。数週に一度、新しい市販の教材本を渡してもらえます。

自分で購入するとかなりの金額になりますが、短期間でこれだけの教材は、さすがに消化しきれる人はほぼいないのではと思います。

また、教材がTOEIC中心であったことにも少し、アレ?っと感じていました。
私はTOEICの得点アップを目指して通学していたわけではありません。ビジネス英語のスキルアップと、学習のペースメーカーが欲しかったのです。

後者は叶ったものの、ビジネス英語のスキルアップに特化したトレーニングではありませんでした。講師によると、数値として「測れる」ことを重視してTOEIC対策本に取り組むことにした、とのことです。

こうして2か月があっという間に過ぎ、最後に実際のTOEICの分量を半分にしたトータル1時間のテストを受けて実力の伸びを確認します。

私はこのテストの数日前から、仕事の大きなイベント対応で半徹夜続きだったため頭がぼーっとし、かつ夜19時台は脳みそも疲れきっていたためぜんっぜん点が取れず。確か800点半ばだったと思います。って、コーチングの受け始めより落ちてるやん(笑)。

まあ、それまでに仕事でスムーズに話せるようになってきたとか、翻訳スピードが少し上がったといった効果を感じていたのでこの点は気にしていないのですけどね。

2か月のコーチング期間の終了後ですが、自習をサポートするようなサービスがあり、またコーチング期間延長も可能です。

ですが私はどちらも選択しませんでした。自習のサポートというのは、確かディクテーションかシャドーイングの音声添削だったと思います。これなら自分でできるしそれほどお安くもないという理由から、THE CONSULTANTのコーチングサービスを予定通り2か月で終えることにしたのでした。

英語コーチングサービスのメリット・デメリット

個人の経験を踏まえて、英語コーチングのメリットとデメリットをまとめてみます。

<メリット>

  • 自分の英語力を測り個別のアドバイスがもらえる
    私は「TOEICで900点を超えていても860点までの単語力に穴があるので復習しましょう」とアドバイスしてもらえた
  • 高いモチベーションで英語に向き合える
    高額の授業料を支払うので、やる気は起きやすい。但し会社が費用を支払う場合、このモチベーションは自腹を切るより格段に小さくなる
  • コーチと日々連絡をとって関わっていくので、行動を継続しやすい
  • 週に一度のコーチングで、学習のリズムができる
  • 分からないことがあれば気軽に相談ができる
  • 講師に対面で会う機会がある
  • マンツーマン指導を受けられる

<デメリット>

  • コストが高い
    週一回のコーチングで、1回30分の単価は2万円超
  • 毎週の指導時間が30分しかない
    手法は誤っていないと思うが正直、1回2万円もの価値は感じられなかった
  • コーチング期間が2か月間だけ
    人間の行動を変え、定着させるには正直2カ月だけでは短い。延長もできるが1ヶ月8-10万円程度かかる
  • 英語そのものを指導してもらう場面がない
    中級者でも文法理解が完成している人は少なく、受講者がどこでつまづいているかを実際の英文を使って解説できる指導は必要。この指導を受ける場合、別のサービスがあるが3カ月で50万円ほどに受講料が跳ね上がってしまう
  • 成果指標が完全にTOEICだった
    これは当時の私のニーズ=ビジネス英語スキルの向上に合っていなかった。TOEICのハイスコアと、実際に英語で仕事が運用できるかは別モノ。但し、現在のSTRAILではTOEICとビジネス英語でコースが分かれている
  • 単語を逐語訳で覚えるテストがある
    キクタンの指定された範囲を、英単語→日本語、に変換するテストがあったがこれは言語習得上、正しいメソッドなのか疑問が残る
  • 他の受講者との交流や競い合う場面がない
    グループレッスンであれば、こうした刺激が一定のモチベーションになる

学習を支援するサービスとしてはすばらしいのですが、やはり2カ月だけのトレーニングでは大きな成果は望みにくいです。私がコーチをする側でも、2か月で成果を出すのは厳しいなと感じます。
ごく限られた数か月、TOEIC対策を一緒にやる。かつ、受講者にやる気もあるというのであれば、それほど難しくないのですけどね。

でもそれでは、コーチングが終わればまた元の「自分一人では勉強できない人、成果を出せない人」に戻ってしまう人が大半なのでは、と感じました。

英語コーチングサービスが向いているのはこんな人

こうした短期間のコーチングが向いている人の特徴をまとめました。

  • すでにTOEIC600点以上あるなど、基礎の文法の理解がほぼ済んでいる
  • TOEICスコアを短期間で上げなくてはいけない
  • 比較的お金に余裕がある
  • 自分に合う学習方法のアドバイスを受けたい
  • 日々の勉強の習慣がある or 作れる

ひとことで言うと、中級者の方の短期間のTOEIC対策には向いていると思います。数あるコーチングサービスの中では比較的コストが抑えられていますし、2カ月だけなら忙しくても完走できるかも、という方も多いのではないでしょうか。

ただ、英語学習は習慣にして付きあっていくものだと思っています。

仕事で使えるホンモノの英語力が身につけられるかというと、コーチングサービスは一時的に経験をしてもムダではないものの、英語力そのものを劇的に上げることができるかは本人次第、ということになると思います。

まとめ

STRAILの英語コーチングは、ある程度まで文法の基礎が理解できている人が、特に短期間でTOEICの点数を上げたいといったニーズには応えてくれるサービスだと思います。ですが、サービスの内容の割りに受講料が高いと私は感じました。

私もコーチング期間が終わると、自分一人ではまったく勉強しなくなってしまいました。本来英語は習慣的に学び、使っていくものであるため、英語力そのものを上げたい場合は自分が継続して取り組める方法を併せて検討されることをお勧めします。

Thank you for reading, and see you next time!

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