ここ最近、イマージョンラーニングという言語の学び方に関わる動画を数多く見てきて、やっぱり日本人が話せないのはおかしい!何か意図的にそうさせられているのかもと思ったりしてしまいます。世界の人々は、さっさとイマージョンで話せるようになっているようなんです。
かたや日本人の英語力については何十年も前から、特にスピーキングレベルの問題が指摘されてきています。今では小学3年生から義務教育の英語学習が始まり、語学ビジネスは年間7,800億円の巨大市場*となり、書店にもYouTube・インスタにもこれだけ多くの英語関連コンテンツが溢れかえっています。それでいて、この成果ですよ。もう、なんなんだろうほんとに。*引用元:矢野経済研究所による調査 2023年度累計 https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3609
勤勉で繊細で優秀な日本人が英語を使えるようになってしまったら、おそらく世界の構図が変わってしまうでしょうね。日本人が世界標準語の英語を使えるようになったら、あるいは、日本語が世界標準語だったら。今とは全然異なる世界になっていることは容易に想像できます。いやあまりに違い過ぎて想像できないか。
なんとか今の現状を変えたい。その思いひとつでこのSweet Englishというサイトを運営しているのですが、ノウハウの骨格はほぼ固まってきたように思います。それが、一つ前の記事で書かせてもらったこちら:リスニングはイマージョンで、スピーキングはイミテーションで。
イミテーションというのは本物そっくりに真似することです。ですのでスピーキングのイミテーションとは、聞こえてきた音声をそっくりそのまま再現すること。
言われてみたら小さい頃から我々はこれを日本語でやってきているわけですが、それがはっきり説明されていたのがこちらのYouTube動画でした。How to Speak FLUENT English (by Learning at Home)。「自宅で学びながら流暢な英語を話せるようになるには」。タイ人の方が運営されているEngFluent というチャンネルの人気動画です。
前回の記事ではスピーキングのトレーニング方法の解説が弱かったので、このEngFluent にあるスピーキングに関わるビデオを全てチェックしました!今日はその内容をまとめてシェアしたいと思います。
イマージョンラーニングとは:「イマージョン=浸ること」。習得したい言語に浸かる、つまり大量に聴く・読むインプットを行う言語の習得方法のこと
Eng Fluent:スピーキング力UPのビデオのサマリー
スピーキングに関わるビデオと言っても、この方のは全部で4つしかありません。しかも全部短い。マット vs Japan みたいなイマージョン界隈の大御所的チャンネルのビデオを全部見るのは修行でしかありませんが、このチャンネルなら余裕です。そして何より、英語がむちゃんこ分かりやすい!
一つ目:学習方法の全体像
How to Speak FLUENT English (by Learning at Home):前の記事でご紹介したものですね。リスニングは自分の楽しめるネイティブ音声を聞けるだけ聞く。こうして英語を無意識に入れる。スピーキングは、イミテーションというネイティブ音声の真似っこで。区切りごとに真似して、言い換えるのも効果的。
二つ目:スピーキングのトレーニングはイミテーションがおすすめ
The Right Way to Learn to Speak English
学ぶことは、意識的な学習と無意識の学習の2種類に分かれる。文法学習は前者、イマージョンラーニングは後者。意識的に学んだことは、「意識的な知識」になる。これをやっていると、話すときに文法や語彙を考えながらしどろもどろ、という状態になる。みんな文法学習を頑張るけど、これは英語を話すことには役に立たない。
スピーキングのトレーニング方法としてはいくつかあるが、中でもイミテーションが最もおすすめ。初心者は基礎の発話トレーニングを受けてからイミテーションを。
三つ目:イミテーションなら、無意識に文法・語彙を身につけられる
How to improve your English speaking skills (by yourself)。話せるようになりたかったら話すことが必要。でも話し相手がいなくてもイミテーションをすればOK。と言ってもただネイティブを真似するだけではない。聞こえたことを、自分の言葉で言い換えるのが効果的。文ごとに言い換えても良いし、全体をまとめるのも良い。こうしてイミテーションにも難易度を分けて取り組める(Easy-to-Hard Immitation)。
この自分の言葉での言い換え、というのが無意識の学習になる (Implicit Learning)。このワークを通して、文の構造を把握したり語彙を獲得したり、ができるようになる(ここ、この記事のポイントです!!!)
具体的には、ぜひこの4分半ほどのビデオをご覧くださいませ。
最後の四つ目:ゆっくり再生して正確に再現する
English Speaking Practice (very easy to do) というビデオでは、ネイティブと同じ音の再現を目指すとは言え、再生速度を落とすことをアドバイスされています。以前はナティーさんもモゴモゴ英語を話していたのが、このトレーニングをすることでかなり向上したとのこと。早く話すとより多くのミスをするし、動詞が原形か過去形かなど細かいところまで把握しきれないため。Practice slowly!
3つのイミテーションレベル。
以上です・・・シンプルだなー!またしても、同じビデオを何回もイミテーションするかについては言及がありませんでした。
私の予想ですが、それでも何度も同じコンテンツに触れることになると思うのです。まずその動画などの内容を理解するまで何回も聴くし、シンプルにリピートするだけでもきっと数回は効くのではと。
そして、最強プランとしてはリスニングで理解した後、イミテーションレベル1、2、3を全てやればもう完璧、脳みそヘトヘトになると思います。そして、めっちゃいいトレーニングになりますね!
イミテーションレベル1:区切りごとに真似する
イミテーションレベル2:1文丸ごとを真似する
イミテーションレベル3:そのコンテンツ(or 聞いた部分の)全体をまとめる
あとはやるだけ、でもちょっとだけ心配なことも
これはもう、やるしかないですね。ナティーさんが実際にスピーキングのトレーニング動画をたくさん出しているので、それも見に行こうと思います!!(ヤル気)。
気になるなということも、あるにはあるのです。自分でコンテンツをどう選ぶか。ザ・カタカナ英語の人たちもこれでこれで矯正できるのか。あと、YouTubeの字幕って間違っていることがちらほら・・・。
あと初心者さんはやっぱり基礎が何もないと辛いですね。中学までの文法をJump-start で1ヶ月ー3ヶ月くらいでがっちり身につけてからの方が良いように思います。Jump-startというのは、私のイチオシの瞬間英作文の本です瞬間英作文に「Jump-Start」をお勧めするこれだけの理由
🔳関連記事:個人的に意外だったのが、自分の言葉で言い換えるのが無意識の学習になる (Implicit Learning)、というところです。このワークを通して、文の構造を把握したり語彙を獲得したり、ができるようになる、というのを自分でも、自分以外の誰かでも試してみたいと感じました。
というわけで、次の記事かその次くらいでは、実際にイミテーションのトレーニングしている動画か音声を撮ってここに載せられたらと思っています。
それではみなさま、本日もお読みいただきありがとうございました!この記事に載せた動画、どれか気になったものでもぜひ見てみてくださいねー⭐︎