成果が出る瞬間英作文の学習法と、その前提条件

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瞬間英作文とはその名の通り、日本語を見て、あるいは聞いて、瞬時に英語に直すトレーニング方法です。とても効果のあるトレーニングで、実際に私自身が英語を身に付けた方法の一つでもあります。

ですが瞬間英作文のやり方のポイントを押さえないと、効果を感じるまで英語力を伸ばすことはできません。そこでこの記事では瞬間英作文の基本の学習ステップと、そもそもの前提条件をお伝えします。

目次

瞬間英作文の学習ステップ

ご自身に適した瞬間英作文の教材がすでにお手元にあるものとして、その学習ステップを詳しくお伝えします。教材選びにはいくつかのコツがありますが、以下の条件を満たすものが理想的です。

  • 冊子の左側に日本語、右側に英語が書いてある
  • 自分のレベルに合っている(or 手に取ってみて、自分にできそうな気がする)
  • 練習用の音声が付いている


瞬間英作文には、以下のようなサイクルで取り組んでいきます。

1日目

 ① 日本語の文を見る
 ② ①の後、すぐにその英文を言う(右側の英文は見ずに)
 ③ 答えを確認し、初回は単語や文法が分かるかチェック
 ④ 答えの文を確認し、言えた場合は10回、言えなかった場合は30回音読する

2日目・・・7日目


 ① 1日目と同じ範囲について、日本語の文を見る
 ② ①の後、すぐにその英文を言う(右側の英文は見ずに)
 ③ 答えの文を確認し、言えた場合は10回、言えなかった場合は30回音読する

8日目

新しい範囲に入り、1週間を一区切りとして同じことを繰り返していく

・・・1週間毎日同じ英文に触れていると、日本語の「刺激」に反応して正しい英文を言える速度が速くなっていきます。文を話し始めるまでの時間が短くなる + 文を言い終わるまでの時間も短くなる ということですね。言い換えるなら「処理速度を上げていく」ということです。

また回数を重ねるごとに、楽に感じるようになっていきます。
しばらく乗っていなくてサビついていた自転車が、オイルを挿したりタイヤに空気を入れメンテナンスをして毎日乗っているうちスムーズに走り出すのとよく似ているかもしれません。

ただし、この方法はかなり集中を必要とするため、特に英文に触れる回数が少ないうちは脳の負荷が高いはずです。

そのため1回あたりの勉強時間は、初めて英文に触れる時に単語や文法がどれだけ分かるかにもよりますが、10-15分から始め、それを朝と晩の2回、習慣化するのが理想的です。

瞬間英作文では声を出すようにする

瞬間英作文では、出来る限り声を出して練習するほうが効果が高まります

私は予備校への通学の電車の中では朝晩必ず瞬間英作文をやる、と決めて3ヶ月ほどで大きな成果を感じられるようになったのですが、さすがに電車の中では人に聞こえるような声を出せないため、そうした場合はつぶやくだけでもOK、としていました。

この他にも、慣れてきたら実際に話す場面をイメージして音読する、練習用の音声教材がある場合はすき間時間に耳で日本語を聞いて、それをすぐ英語にアウトプットする、といったコツがあります。それはまた別の記事でお伝えしますね。

瞬間英作文に取り組む前提条件

瞬間英作文で効果を出そうと焦る前に、確認しておきたい前提条件が二つあります。それは、

  • 中学レベルの文法の理解
  • 一定量の英語に触れること です。

以前、私の生徒さんに瞬間英作文を1年ほど取り組んでもらったのですが、人によって効果の差は少なくありませんでした。グループレッスンで5人の方に同じテキストで、毎週瞬間英作文に取り組んでもらったところ、一番成果が出せたAさんは大学受験を経て、一定量の英語に触れたことがある方でした。

かつ、洋楽が好きで歌詞に出てくる単語が体に染みついていたり、普段から英語を仕事で使う機会も毎日のようにあり、そもそも英語に抵抗がなかったことも成果につながった要因だと思います。

一方のBさんは、宿題は比較的まじめにこなしてきて下さったのですが実力が伸びていくのがAさんに比べてかなり緩やかでした。当時の上司は外国人ではなく、仕事で英語を使うのはたまに英文メールや資料を読む程度で、Google翻訳を使っておられました。
自分の考えをメールや会話でアウトプットする機会もほとんどなかったはず。つまり、差し迫って英語力を上げる必要性もありません。

加えて、Bさんは「英語は中学2年で授業に付いていけなくなった、大学受験もしていない」ということだったので、人生で英語に触れてきた時間が少なかったのだと思います。

このBさんに瞬間英作文に毎日取り組んでいただいたところ「無意味な音の羅列」、要はお経のような意味の分からないものを唱えている感覚の時も多かったようです。これって、なかなか辛いことですよね。

そして約1年後、ごくシンプルな表現は瞬時に訳せるようになって下さいましたが、その数やスピードがこちらの期待には届かず・・・。

やっぱり文法の基礎があるかどうか、英語にどれだけ触れてきたかも確認して、人それぞれに合った勉強法を紹介しないといけなかったなという私の反省の経験となりました。

英語でできることが増えていくことが、学習のモチベーションになる

英語の学習を続けていくには、英語でできることが徐々に増えていく感覚や誰かと話して以前より通じた、言いたいことが言えた、人に褒めてもらったといった「学びの報酬」が必要です
いくら正しい勉強法がわかっていても、勉強しなければ上達することはできないですよね。

その点、瞬間英作文は1つの日本語を英語に瞬時に変えられる文が日々増えていくので、これは一つの学びの報酬になると思います。

自分の仕事や日常でよく使う表現をエクセルやノートなどに集めて、それを瞬間英作文で繰り返しインプットすればより早く成果を感じることができることでしょう。

これから英語を身に付けていこうとされている皆さんは、今の日常から時間をひねり出して、毎日のように英語に触れ続けていくことができそうでしょうか。

また、時に単調な英語学習を何とか楽しいものにしたり、ごほうびという行動を続けるための工夫についても考えてみてくださいね。

まとめ

瞬間英作文は、適切な教材と効果的な学習ステップを踏むことで、短期間で英語力を向上させることができる勉強法です。

ただし、基本的な文法の理解と一定量の英語に触れる機会が重要であり、継続するための工夫も欠かせません。適切な教材選びと毎日の積み重ねが成功の鍵となります。学習を楽しむ工夫も忘れず、ぜひ計画的に取り組んでみてください。

Thanks for reading and see you next time!

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