英語を一人で学んでる方に向けた、「セルフ発音矯正」について3つ目の記事を書いていきたいと思います。ある程度英語の音に耳が慣れている人以外は、まずは瞬間英作文で「基本の英語表現」を覚えてしまい、次にその文を正しい音でインプットし直す、ということをご説明していました。
■関連記事:英語学習 独学で発音を矯正するには?① / 英語学習 独学で発音を矯正するには?②
その「基本の英語表現」を覚えるときにお勧めしている参考書が「Jump-Start」という小さな冊子です。中学の基本とプラスアルファの表現が、文法別に、実用的な表現で356文、厳選されて載っています。アメリカ英語でネイティブの音声が6種類ついており、さらにYouTubeの動画講義もあるという充実の構成です。
■関連記事:はじめての瞬間英作文 教材はこの一択!
そのパート3には、「ネイティブ式発音を身につける」として「結びつく音、省かれる音、ラリルレロに変わる音、慣用句」の4つに分けて詳しい説明があります。それぞれ、分かりやすくご説明しますね。
・・・たくさんあって覚えられない、と言う方。「楽に言うためにそうなってる」と考えると分かりやすいかと思います。単語ごとにハッキリ言うと口が疲れるとか、省略したほうが早いからそうなったというだけの話です!これって、日本語もまったく同じですよね。
英語が難しい理由の一つ! 発音のルール
結びつく音
まずは結びつく音。例えば、こういうことです。I’m と on は別の単語ですが、続けて言うと「モ」とつながって聞こえます。
この文、もう一か所、同じように前の単語と次の単語がくっつくところがあります。どこか分かりますか?
on と a で「ナ」ですね!
◆ カタカナ発音:アイム オン ア トレイン
◆ ネイティブ英語:アモンなトレイン
つまり、単語の初めが母音(a, i, u, e, o) のときに前の単語とくっつくのですね。問題は、自分の頭の中にある単語の音が聞こえてこないという現象が起きること。。これは、発音ルールを知らないでいるとすごく損!
省かれる音①
次に、省かれる音です。単語の終わりとはじめに同じか、似た子音*が続くときに、前の子音を省きます(*子音=a, i, u, e, o以外の音。b, c, k など)。
イズ シー → イシと聞こえる!ということですね。もっと言うと、Is も sheもこの文で一番大事な情報ではありません。一番は、「girl friend」ですよね。なので、小さく言っても特に問題ないということです。
省かれる音②
省かれる音にはもう一種類あり、「言わなくても分かるよね」という音は省略されます。and, would, could, don’t, isn’t などの一番最後の音ですね。
私は中高の部活でバドミントン部に入っていたのですが、よく「ドンマイ」と声をかけ合っていました(今でも使いますかね?)ミスなどを気にしないでという意味なのは知っていましたが、ドントマインドの略だと知ったときは衝撃でした。mind = 気にする、という中一女子には少し難しい動詞ですからね。
もうちょっと言うと、マインド → マイ になっています。これも、言わなくても分かるし、「ンド」にはアクセントがないからという理由で聞こえないことが多いのですね。
ラリルレロに変わる音
はっきり話すと口の筋肉がつかれるので、t や d がゆるーいラリルレロ音になります。イギリス英語より、アメリカ英語に多くみられます。
カタカナで、「ゲッティング・ベター」と思い込んでいると「ゲリンベラ」って言われたら全然なんのことかわからないですよね。でも、このルールで体にしみ込ませておけば聞いた時も反応できるし、自分で言うときもちょっとカッコよくないですか?
慣用句
これはもう、元の音とは全然違う変化をするグループです。全然違うのですが、種類はそんなにないのでご安心を。とても良く使うので、短いキュッとした言い方に縮まったというだけの話です。
とくに gotta なんて、全然もとの形と違って度肝を抜かれるレベルです。私が中高のときは教科書にこんな表現、出てきてなかったはず。なのに、めちゃくちゃ使われるんですよ。なんで教えないんだろう??今は教科書に載っているのでしょうかね。
それと一つ注意事項が。これらはくだけた表現です。会話で使います。会社での目上の人への会話やメールでは控えるほうがよいです。(といっても、社長が wannaをスピーチで使っているのを何度も聞いたこともあるし、状況によってビジネスで使える場面もあります)
このルール通りではないことも
ここまで5つのルールをご紹介しましたが、実際にはこの通りではないこともよくあります。ええーっせっかく覚えたのに!ですが例えば、ある単語を強調したいとき。ゆっくり言うことで相手を諭したり、じわじわ問い詰めたいときなど(笑)。
その状況に応じて変わってくるので、どの単語がどう変わるとは言えないのですがこれは実際の会話で経験してもらうのが一番だと思います。
まとめ
小学校の高学年の子たちに英語を教えていたとき、みんなが苦労していたことの一つに「単語と単語の間にすき間をあけること」がありました。こうなっちゃうんですよね。
日本語は全部文字を続けて書くため、英語の「スペース」っていう考え方自体が新しいのです。んもう何回すきまー!ってプリントをお直ししてきたことか。。(でも一生懸命英語を学んでくれるみんなが大好きでした!)
このように、私たちは母国語で理解していることをベースに「外国語」をとらえているため、発音もどうしても日本語の特徴に大きな影響を受けるんですよね。
日本語は50種類の音があり、一方英語にはは600種類もあるとされています。「ア」だけで4種類って。。日本語の「ア」は4つもないので、ネイティブにとっては明らかな差がある音も、日本人にはほぼ同じに聞こえてしまうんですよね。これが、英語の発音が難しいと感じられる理由の一つです。
うーん発音矯正シリーズ、もう少しお話ししておきたいので、次の記事に続けます!Thank you for reading, and see you next time!